明るくなりたい
「明るくなりたい」という人がいます。確かに、性格が明るいほうが幸せな感じがします。
でも、性格を変えることは難しく、「なかなか変われない」と悩んでしまう人も多いと思います。
「明るくなりたい」と思う人はどうしたらいいかについて考えてみます。
1.2つのアプローチ
「明るくなりたい」ということについては、「なりたい自分」の中で書いたことがあります。
「なりたい自分」があることも、「なりたい自分」になれるように努力することも、いいことだと思います。現在、明るく見える人の中でも、そういう努力を続けた結果、そうなれたという人もけっこういると思います。
でも、無理した明るさはどうかと思います。やはり、自分らしい明るさを目指したほうがいいでしょう。
「明るくなりたい」と言う人には、「人から明るく見られたい」という思いと、「自分の心の中を明るく変えたい」という思いがあるのだと思います。
この2つはアプローチのしかたの違いにもなります。「明るく振る舞うことで明るい気もちになれる」というアプローチと、「心の中を明るくすれば、自然に振る舞いも明るくなる」というアプローチがあります。
「形入(けいにゅう=形から入る)」というのは有効な方法です(そういうことを書いた本を読んだことがあります)。
もちろん、「心入(心から入る)」のも有効な方法でしょう。
この2つのアプローチの方法を考えてみようと思います。
2.形から入る工夫
明るくなるために、形から入る工夫を考えてみました。
いちばんの方法は、意識して明るく振る舞う(明るい人の振りをする)ことだと思います。
それは、自分の中の「明るい自分」のイメージでやればいいでしょう。有名人などの目標とする人(ロールモデル)をイメージするのも一つの工夫です。
はじめのうちは違和感があると思います。今までの自分のやり方とは違うのですから。慣れればある程度はできるようになるでしょう。それが心地いいと感じることができれば、きっと身についていくと思います。
行動には、アクションとリアクションがあります。
たとえば、あいさつは先に声をかけるのがアクションで、それに応えるのがリアクションです。
このアクションとリアクションのしかたが明るさのイメージには大きいようです。
ですから、明るいアクション、明るいリアクションを心がけるというのもいい方法だと思います。
「明るい」の象徴と言えるのが「笑い」です。
リアクションの一つである明るい笑い、アクションの一つとしての微笑みを心がけてみてはどうかと思います。笑顔や微笑みの表情をすることで、心が明るくなるということもあります。
もう一つは、人を笑わす、喜ばすようなことを考えて実践することでしょう。それには、サービス精神のようなものが必要だと思います。
自分を急に変えるというのは難しいことです。
自分を変えるきっかけにできることもあります。
たとえば、服装(の色や形)をちょっと明るめに変えてみる、髪型を変えてみるというような方法です。
また、自分を変えるために、新しい(人間関係の)場に入ってみるのもいいと思います。今までの自分を知らない相手になら、新しい自分を出しやすいと思います。
他にもいろんな工夫ができると思います。そういう工夫を続け、少しずつ明るい自分になっていくしかないと思います。
でもやはり、形だけで心がついてこないと、なかなか続かないのではないでしょうか。
3.心から入る工夫
明るくなるために、心から入る工夫を考えてみました。
いちばんの方法は、いいことがあったら素直に喜ぶことではないでしょうか。小さないいことでも喜べ、それを素直に表現できる人は明るいと思います。たとえば、好きな人と会ったその瞬間にうれしそうな人はそれだけで明るそうです。
そして一方、イヤなことがあっても気にしない人も明るい人だと思います。
つまりはいつもの「いいことは好!好!(と素直に喜び) 悪いことはハオハオ(と受け流す)」の心を身につければ、自分の心の中が明るくなり、それは人に自然に伝わるのではないでしょうか。
考え方を明るくする工夫も大事です。
「不幸になる考え方をしないように、幸せになる考え方を心がける」の中の、「不幸になる」を「暗くなる」に、「幸せになる」を「明るくなる」に読み替えてみたらいいと思います。
自分の考えを選択することは可能なのです。自分が好ましい考えを選べばいいのです。それができるようになるのは大変なことですが、少しずつ考え方を変えることはできると思います。
行動を明るくするためには、形から入る工夫で書いた、意識して明るく振る舞うのがいいでしょう。その前に、気分を明るく変えることができればなおいいでしょう。たとえば、自分が明るくなれる歌や音楽を頭の中で流してみるとか。
また、やる気や元気を出す工夫をすることも、明るい行動をするために役立つと思います。
形から入る工夫と心から入る工夫の両方をしてみればいいと思います。
でも、自分を変えるのには時間がかかるものです。
ちょっと試してみてうまくできないからと、すぐに落ち込んでしまったりあきらめてしまわないほうがいいでしょう。
試してみて、少しでもうまくいったら「好!好!」と素直に喜び、うまくいかなかったら「ハオハオ、○○たらいいな、どうしたら?」と次の工夫を考えればいいのです。
「時間をかけて」と考え、工夫と努力を続ければ、「少しずつ」なりたい自分になっていけるのだと思います。