過食をしてしまう
「イヤなことがあると/不満なことがあると/思い通りにならないことがあると、過食をしてしまう」と悩む人がいます。
そのために、体重が増えたことを気にしすぎたり、そんな自分に嫌悪感をもってしまう人もいます。
「過食」について考えてみようと思います。
1.過食についての考え方
誰でも(様々な理由で)食べすぎてしまうことはあります。体重が変化することもあります。
「過食」を意識しすぎないほうがいいと思います。
「食べてはいけない」という意識が強いと、かえって「食べたい」気もちが強くなるのではないでしょうか。
食べすぎてしまった時に、自分を責めたり自己嫌悪に陥ったりすると、その(ストレスの)ためにまた食べることにつながるという悪循環になってしまうのではないでしょうか。
過食の症状が重くなってしまう人には、まじめな人が多いようです。
「1食でも食べすぎてはいけない」「少しでも体重が増えてはいけない」「過食をしてしまった自分が許せない」というような思いが強すぎるのではないでしょうか。
ダイエットを意識することはいいことだと思います。でも、少し(心の)力を抜いて、ちょっとぐらいのことは「まぁいいか」と考えられるようになれたら、と思います。
「食べすぎてしまうこともある」「体重が少しぐらい上下してもいい」「体重が増えたら、少しダイエットを意識すればいい」「歳とともに、多少の体重増はしかたがない」ぐらいに考えられたほうがいいと思うのですが。
2.心の問題
過食をしてしまうのは、心の問題があるからだと思われます。
(心の中の)不満やストレスなどが、食べることに結びついてしまうのでしょう。
いちばんの心の対策は、家にいる時にはイヤなことはできるだけ考えないようにすることだと思います。
悪い出来事を思い出す、悪い現状を考える、イヤな人のことを考える、自分を責めるようなことを考える、・・・。
このようなことを前向きに考えて何か対策をしようという気もちがあるのなら、それはいいことです。そういう時には「紙に書いて考える」ことをおすすめします。「問題解決のヒント」「前向きに考える」「いいように考える」なども参考にしてください。
でも、考えても何もしようがないことや、ただイヤな気もちになるだけの問題もあります。そういう問題は考えてもしかたがないことだと思います。考えてもしかたがないことは、考えない(気づいてストップする)ようにしたほうがいいのです。
「紙に書いて考える」か、「考えない」か、どちらかを選択して、ただなんとなく考えることはしないようにできたら、と思います。
そして、家にいる時間/ひとりの時間はできるだけ愉しむように心がけることが大切だと思います。
長期的な対策としては、気分よく生活できるように心がける習慣をもつことが大事だと思います。
不満をあまり感じないように(物事のいい受けとめ方/感情のコントロールなどを)心がける、不満を大きくしないように(幸せになる考え方を)心がける、気分が悪くなったら気分転換を心がける、ストレスの解消を心がけるというようなことが大事だと思います。
気分よく生活できるようになれば、それだけ過食をしてしまうことも減るのではないかと思います。それには少し時間がかかるかもしれません。
私がおすすめする方法は、「ハオハオ」を身につけることです。
イヤなことがあっても「ハオハオ」、不満なことがあっても「ハオハオ」、思い通りにならないことがあっても「ハオハオ」、いいことがあったら「好!好!」のように、物事をいいように受けとめることができるようになる。
気分よく過ごすことができるようになる。
人間関係で“イライラ”“くよくよ”しないようになる。
うまくできない自分や過食をしてしまう自分を責めたりしないで、自分を大切にすることができるようになる。
幸せに暮らすことができるようになる。
このようなことに「ハオハオ」が役立つと思います。よろしかったら、お試しください。
心の問題をあまり難しく考えないほうがいいように思います。
力んで頑張るよりも、心の力を抜けるようになることのほうがいいような気がします。そういう意味でも、「ハオハオ」が役に立つのではないかと思うのです。たとえば、イヤなことを考えているのに気づいたら、「ハオハオ、何かいいことをしよう」のように考えてみてはどうでしょうか。
3.食べるのを減らす工夫
気分よく生活できるように心がけることは過食を予防する効果がある程度はあると思いますが、実際に食べたくなってしまった時に、どう食べすぎを防ぐかも肝心なことです。
空腹感を感じた時に、「今は食べないほうがいい」と思う気もちがあるのなら、それを紛らわす方法もあると思います。
たとえば、水やウーロン茶などを飲む、(シュガーレスの)ガムを噛んだりアメをなめたりする、ハミガキをする、掃除などの身体を動かす作業をする、好きな歌を(鼻歌で)うたう、散歩に出かける、など。
もう一つの方法は、「空腹感に慣れよう」と考えることです。自分の空腹感に過剰に反応しないで、「あ、またか(ハオハオ)」と軽く考え、多少は我慢して、紛らわす方法などをしながら少しでも空腹の時間を長くできるように心がけます。その時間が長くなればなるほど、「空腹感に慣れてきた」と思えるようになります。空腹感に慣れれば、少しは自信もでき、ダイエットもしやすくなるでしょう。
「どうしても食べたい」と思ってしまった時には、「食べてはいけない」と思うと余計に食べたくなってしまうのではないでしょうか。
そこで、食べることを一つの気分転換法と考えてみてはどうでしょうか。気分転換をして何かを始めるために食べるのです。
ただし、食べる量はできるだけ減らすようにします。
たとえば、好きなものを一口だけ口に入れて、「さぁやろう!」と何かを始めればいいのです。
始める何かは、やりたいことや好きなことや集中できることや夢中になれるようなことがいいのです。夢や目標がある人はそのことを考えたりやったりすればいいでしょう。幸せにしたい人がいる人は相手のことを思い、相手を幸せにする方法を考えるのもいいでしょう。
気分転換を二段階にする方法もあります。少量だけ飲食して、気分転換になるようなことを始め、そのあとに何かを始めればいいのです。
ダイエットをしたい人は、ダイエット体操や筋トレを始めてみてはどうでしょうか。食べる時間をダイエットの時間に変えて、カロリー摂取でなくカローリー消費ができます。身体を動かすことで気分転換にもなるのではないでしょうか。それが終わったら、水やウーロン茶などを飲んで空腹感を減らし、何かを始めればいいのです。
このような工夫をし、少しでも食べる量を減らすことができたらいいと思います。
ダイエットに関しては、専門の本やHPを参考にして自分なりの方法を工夫してみてください。
あせらずに、無理をせずに、工夫を続け、少しずつ食べすぎを防げるようになれたら、と思います。
4.習慣の問題
一時的に食べすぎて体重が増えてしまっても、習慣(食習慣と運動習慣)を元に戻せば、いずれ体重は元に戻るはずです。それでいいのではないでしょうか。
一時的に増えた体重を早く元に戻したければ、一時的にダイエット用に習慣を変えればいいでしょう。体重が元に戻ったら、もう習慣を元に戻していいのです。
一時的な体重増と一時的なダイエットを繰り返してもいい、と考えてはどうでしょうか。
体重を通常時よりも減らそうと思ったら、ダイエット用の習慣を続けなければなりません。でも、無理なダイエット方法では続けていくのは難しいし、反動(リバウンド)がくる可能性もあります。
習慣として平気で生活を続けていけるダイエットでなければ、いずれ習慣も体重も元に戻ってしまうのではないでしょうか。
習慣の変化によって体重は変化します。体重を変えようと思ったら習慣を変えることを考えないと、一時的な変化に終わってしまうのです。
習慣を変えるためには、「無理をせずに、少しずつ、時間をかけてやればいい」と考えることができたら、と思います。
過食は人によって症状は異なります。
症状が重くてひとりではどうしようもない場合には、専門家(医師、心理カウンセラーなど)や自助グループや支援組織の助けを借りたほうがいいでしょう。ひとりだけであまり苦しまないほうがいいと思います。