言葉遣いを直したい
「言葉遣いを直したい」という人がいます。
間違った言葉(用語・文法)遣いをしてしまう、一般的によくない言葉(仲間言葉など)を遣ってしまう、敬語が遣えない(タメ口をきいてしまう)、ひどい言葉(悪口、バカにする言葉、差別的な発言など)やひどい言い方をしてしまう、・・・このような言葉遣いを直すためには、どうしたらいいのでしょうか。
言葉遣いを直すための方法を考えてみることにします。
1.何の問題?
言葉遣いが悪い原因として、「知識の問題」「人に対する考え方の問題」「感情のコントロールの問題」の3つが考えられます。
まず、何が問題かを考えてみたほうがいいでしょう。
そのためには、「どういう時に」「誰に対して」「どういう」悪い言葉遣いをしてしまうのかを考えてみるといいでしょう。
「いつでも」「誰に対しても」「間違った言葉遣い」をしている人は、「知識の問題」が大きいでしょう。
「特定の人に対して」だけ「悪い言葉遣い」をしてしまう人は、「人に対する考え方の問題」が大きいのではないでしょうか。
「感情的になった時」に「ひどい言葉遣い」をしてしまう人は、「感情のコントロールの問題」が大きいでしょう。
実際には、3つのうちのいくつかに問題があるのかもしれません。
この3つの問題について考えていくことにします。
2.知識と慣れの問題
「言葉遣いを直したい」と思っても、具体的にどういう言葉を遣ったらいいのかがわからなければ、直しようがありません。
また、頭でわかっていてもできないこともあります。それは、自分の中に具体的なイメージができていないのかもしれません。
自分が望む言葉遣いができる時とできない時があるのは、まだ慣れていない・身についていないからでしょう。
望ましい言葉がわからない人は、「知識がない」のでしょう。
たとえば、敬語はその知識がなければ遣えません。一般常識が足りないために言葉遣いが正しくない人もいます。
「知識がない」人は、本を読んだり、人に教わったりして、勉強するしかないでしょう。
頭ではわかっていてもできない人は、イメージトレーニングをしてみてはどうでしょうか。
たとえば、ひとりでいる時に、声に出して言ってみたり、紙に書いてみたりする。
また、目標とする人がいるのなら、その人のマネをしてみるのもいいでしょう。本の中の登場人物のマネでもいいのではないでしょうか。
まずは、ひとりで練習することで、具体的なイメージを自分の中につくることができれば、実践しやすくなるでしょう。
できる時とできない時がある人は、慣れることが大事でしょう。
そのためには望ましい言葉遣いを実践する心がけを続けていくしかないでしょう。続ければ慣れていくものですし、工夫をすれば上達できるでしょう。心がけが習慣になれば、自然に身につくのだと思います。
知識を得ることも、イメージを作ることも、実践することも、すぐに完璧にできるものではありません。
時間をかけて少しずつできるようにしていけばいいのだと思います。あせらずに努力を続けていくことが肝心です。
3.相手に対する考え方の問題
他の人にはふつうの言葉遣いができるのに、他の人にはこんな言葉遣いはしないのに、この人に対しては、つい悪い言葉遣いをしてしまうという人がいます。
特定の人に対して悪い言葉遣いをしてしまう場合には、相手に対する考え方の問題があるのだと思います。
相手に対する考え方については、こちらをお読みください。
また、相手との関係が悪いために、相手のことを悪く思っているのが原因かもしれません。相手との関係を良くするために、「相手を良く考える」「好い気もちで相手と接する」ことを心がけることをおすすめしたいと思います。
相手に対する考え方、接する際の心をいい方向に変えることができれば、相手に対する言葉遣いも変わってくると思います。
4.感情のコントロールの問題
相手に腹が立ったりイライラしたり、感情的になった時にひどい言葉遣いをしてしまうのは、感情をコントロールできないからでしょう。
と言っても、感情を完全にコントロールすることは難しいでしょう。
でも、心がければ感情はある程度はコントロールできると思います。
頭から「できない」とあきらめないで努力をすることが大事です。
少しでも感情を落ちつかせるように努力する。(たとえば、深呼吸をする、10数える、心の中で「ハオハオ」と唱えるなど)
ひどい言葉遣いをしているのに気づいたら、そこでしゃべるのをストップする、その場から離れるなど。
また、相手に対してすまない気もちがあるのなら、あとからでもできることがあるのではないでしょうか。
ひどいことを言ってしまったと思った時には、あとで相手に謝る。
心が落ちついている時には、やさしく接するように心がけるなど。
言葉遣いが悪いのは、基本的には「習慣の問題」だと思います。
身についた習慣を変えるのは難しいことです。そのためには、相当の努力と時間が必要でしょう。
でも、いい習慣を身につけることができれば、一生役に立つことです。
あきらめずに、直す努力を続けて、少しずつ直していけたら、と思います。